私のあしあと

先日、昔にお世話になった師長さんから「私のあしあと」という立派な冊子が
届きました。
それは49ページにわたって看護師として研究発表した論文や雑誌に掲載した
コラム、退職時の挨拶、退職後の歩みについて書かれていました。
そのつど師長さんが感じた思いも書かれていました。
一気に読み、懐かしさと同時に感銘を受けました。
病院を39年勤め上げ定年退職後に故郷の淡路島に移り住み、看護師のパート
をしたり、傾聴ボランティアなどしながら人に寄り添うことを目指してこられ
た方です。
79歳になられた現在は、そこで知り合った人達と交流を持ち、俳句や写真を
楽しんでおられます。

私はこの冊子に出会った事で、自分は看護師でありながら利己で生きている事
に気づかされました。
このままではいけない、、、私は何も残していない、、
私が本務であった時は中間管理者としての役割があり、患者やスタッフの言葉
に耳を傾けて動くことができていたように思います。
人に寄り添うという努力をしていたと思います。
寄り添うということは、実際に同じ経験をしてみないと本当に理解できないと
痛感しました。
経験がなければ想像力を養い、その立場に立って考えることも学びました。

しかし、定年退職して短時間職員になったことで、中間管理者としての役割も
なくなり収入も減少したことから、仕事内容や勤務時間に自分で線を引いて
しまっていたように思います。
この師長さんの生きざまに触れて、今さらながら自分は仕事への愛着ではなく
生活するための手段としていることを痛感しました。

どんな雇用形態でも、雇用されていなくても、看護師としてライセンスを持っ
ている限りは看護師に違いない。
ライセンスをとった当時は損得勘定なく、仕事や人と関わることが楽しくて
仕方がなかった。
もう一度、原点の気持ちに戻ろう。
師長さんのこの冊子は、
まだまだ自分にできることがあるよねって思わせてくれました。
過去を振り返るのではなく、、この歳になったからこそ、できる事、、

今、コロナ禍で病院は医療従事者だけでなく、それに関わるすべての人達が
混乱しています。
私は直接に重症患者さんに関わる事はありませんが、何か出来る事がきっと
あるだろう。
今、目の前にある事に全身全霊を込めて、愛ある行動ができなければとても
前には進めないと思いました。

久しぶりに師長さんに電話して、懐かしい声を聞きました。
以前、看護研究で師長さんと共に過ごした時間を思い出しました。
師長さんは昔と変わらず元気いっぱいの声で「大丈夫、頑張りなさいよ」と
今でも私を励ましてくれました。

wakuwaku-seira

楽しいこと💕いっぱいしよう

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